阿蘇山火口へ自転車(ロードバイク)で行ってきました
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阿蘇火口は標高1250m前後のようで、今までで一番高く上ることになります。
標高1000m超えは未知の領域だし、どの程度の勾配の坂があるかもわからないのでちょっと不安ではありますが、本格的な冬が来る前にいってみることにしました。
火口へのルートは北・西・南の3ルートあるのですが、今回は南から上ることにします。
阿蘇山といっても「阿蘇山」と言う山があるわけではなく、高岳、中岳、根子岳、烏帽子岳、杵島岳の5岳の総称を阿蘇山と呼んでいて、噴煙を上げているのは中岳の火口です。
ルートは自宅(熊本市内) → 県道207号 → 阿蘇立野 → 阿蘇長陽大橋 → 南阿蘇 → 国道325号 → 県道111号(阿蘇登山道吉田線) → 阿蘇火口 → 県道298号 → 阿蘇ファームランド → 県道207号 → 自宅の、往復94km程のコース。
まずは自宅から阿蘇方面へ向けてひた走ります。
前方奥に見える山の丁度真ん中辺りの奥に、目的地の阿蘇中岳の火口があります。
あそこまで上るわけです。う~ん、けっこうありそうです。
途中、207号沿いにある「瀬田神社」で湧水補給。
便利な事に、パイプで境内の湧水を道路わきまで引っ張ってきてありますが、境内で水を汲んだ方がありがたみがあるかも?
ここまではほぼ平坦ですが、この後急激に上りに。
阿蘇長陽大橋を渡って南阿蘇へ入り、東へ進んでいきます。
写真右は以前MTBで来た事のある、一心行の大桜がある公園。
これから前方に見えるの山を登っていきます。
確かここが、初めてMTBで長距離を走った場所だったと思いますが、その時に比べると今回はかなり楽勝でこれました。
ロードは軽くスピード出るし、何度か来て道を知ってるというのもありますが、なんというか、気持ち的に以前とは自転車で移動する距離感が、大きく変わってしまったこともあるような気がします。
以前は自転車で往復100kmというと、覚悟を決めて挑む一大イベントといった感じがあったんですが、今はただのサイクリングですからね。
そして、ファミリーマートから左折して、県道111号(阿蘇登山道吉田線)を火口に向けて上っていきます!
長いのぼりに入る前に、まずはコンビニで食料を買って小休止。ここから火口まではずっと道なりに真っ直ぐです。
以前MTBで途中までは上った事があるんですけど、その先は果たしてどの程度の坂があるのか、全くわかりません。
初めて通る道と言うのは、これから先どの程度の勾配の坂があるのか、後どれだけ距離が残っているのか等が分かりずらいので、多少不安な部分もあるんですよね。。
上りだしてしばらくは木々に囲まれた中を登ってきますが、しばらくすると展望が開けてきます。
だんだん開けてきました。
しばらくすると、南阿蘇を一望できる絶景の中を走れます!
柵から落っこちないように上っていきます。
これが意外と柵も低いし、風が強い中けっこう切り立った斜面を登っていくし、南阿蘇の街並みもかなり下に見えるので、ちょっと怖かったりするんです。。
牧場では牛が放牧されてます。長閑です。でも風が強いです。
ずーっとこんな感じの場所を走っていきます。
車も時々しか通らないので非常に快適です。
こんなところを自転車で走るというのも、ある意味贅沢なのかも。
「火の山トンネル」手前の電光掲示板。
ここで気温11度なら、火口はたぶん10度下回ってると思います。
ちなみに、今日は帽子にパールイズミのメッシュハーフインナー、半袖コロラドシャツ、ウインドベスト、7分丈パンツにSPDサンダル&ショート靴下の服装でしたが、上りはちょっと暑いぐらいでした。
アームウォーマーも持って行きましたが、暑くて上りでは使ってません。
ただし! 下りは猛烈に寒かったです・・。
そして、このルートでは避けて通る事の出来ない、唯一のトンネル「火の山トンネル」に突入です。長さは約800m。
自転車が通れそうな歩道はなく路側帯も狭いですが、トンネル内はけっこう明るいし、車もたまに通る程度なので、身の危険を感じるような事は少ないかな?
この日は観光バス1台とすれ違っただけでした。
トンネルを抜けてしばらく走ると、右手に火口からの噴煙(水蒸気?)が見えてきます。
突き当たりのT字路を右折したら、いよいよ火口です!
ちょっと走るとすぐにロープウェー乗り場が見えてきますが、ロープウェーには乗らず火口まで自転車で進みます。
なんというか、こんなとこまで自転車で来てしまったか~、と言う気持ちです。普通、自転車で来る場所じゃないですからね。。
ロープウェー乗り場には土産店やレストランなどもあります。
火口までは車や単車でも行けますが有料です。自転車と歩行者は有料道路の隣に整備されてる遊歩道をタダで上っていけます。
有料道路のゲート前には、火山ガス! 危険! 注意!の看板が。
なかなかに危機感を煽る看板ですね。。
日本語、英語、韓国語、中国語で、「火口付近には、有毒な火山ガスが流れています。ぜん息の方、気管支に疾患がある方、心臓に疾患がある方は火口見学を禁止します」等と、常にアナウンスが流れてたのでホントに危ないんでしょう。
ここから火口まで、約100m程上ります。
有料道路も上り始めは勾配も緩めなんですが、最後はかなり急になってきます。これは自転車乗ったままだと厳しいかな~・・。
どの道、遊歩道は最後の方で階段もあるので、全部乗ったままで上るのはムリなんですけど、このくらいの勾配が峠に出てきたりすると、かなりツライかも。
この辺まで来ると今までの緑豊かな景色とは一変して、溶岩がゴロゴロ転がってる荒れ果てた大地になります。
頂上付近には「砂千里ヶ浜」という、一面砂に覆われた場所があります。
植物も殆ど生えてなく、原始の地球を感じさせるような荒々しい所です。ここだけ外国みたいな気もします。
木製の歩道もあるので、人がいなければ自転車に乗って進めそうです。
そして、火口入り口に到着です!
火口入り口には、「これから先、自転車等の乗り入れを禁止します」の看板が。
やっぱり、自転車で来る人もいるんですね。
自転車は火口隣にある、ロープウェー乗り場の塀の中に丁度いいハシゴがあったので、ワイヤー錠でくくりつけて駐輪しておきました。
ここまで、全般的にそんなに急な勾配もなく、淡々と気楽に上れました。(上りの殆どはインナーローの、30×27Tを使ってますけどね。。)
火口周辺には、急な噴火の際に逃げ込む、トーチカのような避難壕もあります。でも、本気で噴火したら役に立たないかも?
風向きやガスの濃度によっては、火口見学が禁止になることもけっこうあるみたいです。
そしてこちらが火口です!!
火口からは水蒸気と火山ガスが絶え間なく噴出しています。まさに今この瞬間にも活動を続けている、生きた火山です・・。
活動している火山の火口を、ここまで目の前で見れる山というのもあまり多くはないんじゃないでしょうか。
ただ、今日は残念ながら水蒸気で火口に溜まった水が殆ど見えませんでした。
2秒ほど、ほんのちょっと火口湖が見えたのですが、水蒸気が少なければもっとハッキリと、こんな感じでブルーのキレイな火口湖が見える見たいなんですけどね。
う~ん、残念。また今度来た時に期待します。
火口が見れただけでも良しとしましょう。
溶岩がゴロゴロ転がる、荒涼とした大地に吹き付ける冷たい風・・。
ここだけ別世界みたいです。
見学場所は、危険度によっていくつかの区域に区切られてます。
土産屋が火口淵まで進出してきてますね~。
しかし、この出店の独特な雰囲気をみてたら、「北朝鮮」を思い浮かべてしまいましたよ。
売店のおじさんも、なんとなく現地の人っぽい雰囲気をかもし出してるし。。
観光客には韓国人もけっこういてハングルが飛び交ってるし、トーチカのような建物に荒々しい大地、昭和を感じさせる古いロープウェイ乗り場・・。
なんとなく今の日本じゃないような雰囲気も感じてしまいます。
展望台から見た火口の全景。
火口淵で火口を見学してると、風向きによっては煙がこっちに来たりするんですけど、これが鼻を突く強烈な硫黄匂がするんです。吸い続けたら、かなりヤバイじゃないでしょうか。
展望台からは、草千里ヶ浜方面も見渡せます。
写真の左が「烏帽子岳」、右が「杵島岳」。
説明看板には、烏帽子岳の方が古く雨風の浸食を受けてるのに対し、比較的新しい杵島岳は侵食が進んでないので丸く穏やか、と言うようなことが書かれてます。
たしかに、随分と山の雰囲気が違いますねぇ。
30~40分ほど見てまわりましたが、けっこう寒くなってきたので撤収です。
帰りは草千里によって帰ります。火口からはそんなに離れてないので、けっこう直ぐです。
ここはモンゴルの草原みたいな雰囲気ですねー。
馬に乗って草原を回ることもできます。
ちょっと止まって見てきた程度なので、また今度時間のあるときに来ようと思います。
しかし、この辺の下りからはかなり寒かったです。
熊本市内だと、完全に冬の寒さですね。峠の上りと下りの体感温度差が違いすぎです・・。
途中から左折して県道298号へ。道沿いに米塚も見れます。
米塚はなんとも登ってみたくなる形状で、ぜひ一度上ってみたいんですけど立ち入り禁止なんですよね。。
あとは、阿蘇ファームランドを通って、国道57号、県道207号のルートで帰宅です。
阿蘇ファームランドの宿泊施設、ファームヴィレッジには一度泊まってみたいんですよねー。ここだけ別の惑星みたいな雰囲気で、なんとなく気になってます。
今回の走行距離は、約94km程でした。
火口までの標高はけっこうあるんですけど、そんなにキツイ勾配もないので、下りの防寒対策さえしておけば自転車でも気楽にこれそうです。
景色も良いし、ここはサイクリングコースの1つになるかな。
それにしても、やっぱり長距離はロードの方が快適です。
このコース、今のMTBで来たら相当疲れてたと思うんですけど、そこまで疲れることなく走れましたから。
とくに上りでの違いが大きいです。MTBだと上りのスピードがかなり落ちるんですよね。
私の場合、MTBだと峠は1ケタ台のスピードが当たり前なんですけど、ロードは基本10キロ下回ることは殆どないですから。しかもけっこう楽に登れるし。
これなら150kmぐらいは普通に移動できそうな感じがするかな~。
200kmまでは走ってみたいので、徐々に距離を伸ばしていきたいです。
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